藤井風さんのNHKでの演出が話題だ。
紅白の生中継でMVを、朝日が差し込んでくる最高のタイミングで作ってしまった。
『満ちてゆく』の実際のMVも同じくNYで作られたらしい。
冒頭は、特殊メイクで老人になった藤井風さんが手紙を書いているシーン
things change, and we can do nothing about it
(物事は変わりゆくけど、それに対してどうすることもできない)
just letting go, feeling lighter, and becoming filled
(ただ手放して、軽くなって、満たされる)
Overflowing
(満ちてゆく)
とても心に響く曲。
とくに彼の歌詞は特徴的なのに、心の琴線に触れる言葉が多い。
彼の歌詞には、人生や人間の本質を穏やかに、深く問い詰めるような要素が多く含まれていると思う。
「Overflowing」という言葉が歌詞の中で示しているのは、
「すでに満ち足りている」
「足りないと思っているのは錯覚かもしれない」
というメッセージのように感じられる。
「人は常に何かを追い求めたり、満たされたりするけれども、実際はもうすでに必要なものを持っている」
ということを歌っているのかもしれません。
また、「満ちてゆく」という表現は、月の満ち欠けや自然のサイクルとも考えられる。
これは人の思いや人生に置き換えられる部分があり、絶え間なく変化し、成長し続ける、
その変化こそが「充実していく」過程とも言えるのだろう。
曲を聴いていると、ふと「人の営み」ってなんだろうなと思った。
「生まれて育てて死んでいく」
これが人の営みなんだろうか。
人の営みを「生まれて育てて死んでいく」と見るのは、ひとつの見方であり、現時点では捉えがたい複雑さや深さもある。
人は、生まれてから育つ過程で、学び、働き、愛し、創造し、何かを残す。
そして最終的には、死という普遍的な運命を迎えるが、
「何を大切にして生きるか」
「どう周囲に影響を考えるか」
は人それぞれ違う。
また、「生きる意味」をどう捉えるかも人による。
ある人は家族を育むことに価値を見出し、
ある人は自己表現や社会貢献に喜びを感じる。
生から死への流れではなく、そこに含まれる感情、思考、経験の多様性こそが重要なのかもしれない。
人生の過程で体験する感情や思考、経験の豊かさこそが本質的に大切だ、人の魅力はその奥深さだと思った。
私が「人の営み」という言葉を自然に受け止めたのも、藤井風さんの歌詞がもつ普及性と深さがきっかけとなったんだろう。
感覚や考えをさらに進めていくと、また新しい発見がありそうです。
あなたはどのように考えましたか?